身近な絶景を撮りに出かける1dayフォトトリップのすすめ – 天空のハンモックに癒される 下仁田街歩き編

武井仁美のプロフィール写真

武井仁美 まちの編集社スタッフ(株式会社まちごと屋所属)

Photo by寺居和美

コラム

下仁田の繭のレンガ倉庫が甦り「古道具・熊川」になったお話をご紹介したのが今年の春ごろ。そしてこの秋、また素敵な場所が下仁田に増えたということを聞きつけ、さっそく行ってみることに。何度も訪れた街ではあるけれど、視点を変えればまた違った景色が切り取れるはず―と期待とカメラを抱えいざ下仁田です。

photo by 武井

今回のフォトトリップも高崎駅周辺からスタート。このルートは電車とバスでも回れるので上信電鉄&しもにたバスでのお出かけも楽しめます。ドライブでもよし、 高崎駅からぶらりローカル路線の旅もよし。行き方も二通りご紹介していきます。(しもにたバスは2019年11月現在の休日運行時刻表を基にご紹介しています。)

下仁田ねぎの季節到来!
道の駅で旬の走りを味わう

道の駅しもにた 下仁田町馬山3766-11 毎月第2火曜定休

ドライブ派は今回もまずは県道71号線で富岡方面へ進みます。中山峠を越え、国道254号バイパスをひた走り、二手に分かれる〈比佐理橋北〉の交差点を左へ行き下仁田方面へ。 道すがらネギ畑も見えてきて、下仁田ねぎの里に来たぞ~と気持ちもたかぶります。高崎を出てから1時間弱で『道の駅しもにた』に到着です。

ローカル路線派は高崎発8:59下仁田着10:02の上信電鉄に乗り、下仁田駅10:05発のしもにたバス〈馬山線・下り〉に乗ると10分ほどで道の駅に到着します。または最寄りの千平駅で降りて、絶景・不通渓谷(これはまた別の機会に!)やネギ畑広がる道を15分ほど歩くコースもあります。

下仁田名産のこんにゃく芋と下仁田ねぎの特大オブジェがドドンとお出迎えしてくれます。大人気の写真スポットではしゃぐ子どもたちを微笑ましく見ていると、どこからか漂ってくるツンと食欲をそそるあの香り。己の嗅覚を頼りに探すと…

寒さで先が枯れるのは甘さ美味しさの目印
少量袋(3本)は400円、倍量の大袋は650円とお得

下仁田ねぎがどっさり!かつて献上品として殿様ネギと呼ばれ、桐箱で贈られることもある高級食材がここでは豪快に、惜しみなく、大らかにずらりと並んでいます。下仁田ねぎの旬である11月~1月は、道の駅の通常の売り場とは別にネギだけの特設会場が出現。上も下も右も左もネギ、ネギ、ネギ、ネギ!の圧巻の光景は産地ならではですね。

ネギのほかにも下仁田のおいしい実りがたくさん集まる道の駅。新鮮で美しいお野菜など色々と見て回っていると行列を発見。揚げたてコロッケを大量に買い込む熱心なファンもいて、これは名物の予感…と並んでみることに。

まるも屋コロッケ 1個120円

一番人気の『まるも屋コロッケ』は、じゃがいも・ひき肉に加え下仁田ねぎ・こんにゃく・椎茸と下仁田の美味しさがぎゅっとひとつに。口に入れるとふわっとコロッケの中に食感楽しい下仁田名物たち。コショウとバターの香りがおいしさを引き立てます。

下仁田ねぎのから揚げ 1袋380円

つぐひ的オススメは 下仁田ねぎの美味しさをシンプルかつ最大限に引き出した 『下仁田ねぎのから揚げ』です。サクッとスパイシーな衣の中から、加熱してトロっとジュワっと甘くなった下仁田ねぎが口いっぱいに広がる抜群の組み合わせ。下仁田ねぎの真髄をこんなに気軽に堪能できるなんて感動です!ふと思い出してはまた食べたくなる逸品、ここにきたら是非味わってみてください。

空と芝と下仁田ねぎのから揚げ

このあたりはネギ畑広がる開けた土地なので、空が広くて中庭でのひと休みもとても気持ちいいですよ。

SHIMONHOODとやさしい街並み散策

さて、道の駅グルメは軽めに抑えて、今回の第一の目的、下仁田の街中に新たに生まれた素敵なお店に向います。ドライブ派は再び国道254号に乗り街中方面へ、ローカル路線派は道の駅11:17発のしもにたバス〈馬山線・上り〉で10分ほどで到着します。

車は裏手の町営無料駐車場へ

SHIMONHOOD 下仁田町下仁田202 11:30~20:00 月曜定休

2019年9月末にオープンしたばかりのスパイスカレーと珈琲のお店『SHIMONHOOD』です。店主さんは下仁田にUターンで帰ってきた元編集者。フードカルチャー雑誌も手掛けていたそうで、これまでの経験や目利き力が活かされて、下仁田に豊かな場所がまた一つ誕生しました。米蔵をリノベーションした店舗も素晴らしい佇まいで、入る前から期待に胸がふくらみます。

3種のカレーのラインナップは日により様々

ご近所の常連のおじさんや、遠方から訪ねてくるファンなど、幅広い人たちがこだわりのカレーと珈琲を楽しんでいました。私たちもさっそくいただきます!

左:なすと厚揚げのカレー
右:キーマとバターチキンの2種盛

甘みのあるナスや厚揚げと、後からくるスパイスの爽やかな辛さと香りが好対照で、途中でレモンを絞って変化を味わうのも面白いです。定番のキーマやバターチキンも独自ブレンドのスパイスが効いてて、この深みの隠し味は何だろう?と探りながら食べるのもまた愉しい。五感をフル回転させたカレーの後は、まろやかだけど力強い季節のコーヒーがやさしくランチを締めくくってくれました。

自転車と一緒に乗れる上信電鉄サイクルトレイン運行中
SHIMONHOODに来たお客さんも高崎から

たくさん食べた後はフォトシュートに繰り出します。古くは江戸と信州を繋ぐ街道の町として栄え、立派な商家や味わい深い建物が今も多く残る下仁田の街並み。そこかしこで心ときめく佇まいを見つけることができます。

やはり下仁田に来たら『古道具 熊川』も寄りたいですね。ピカピカの新品とはまた違う“綺麗さ”をまとった世界に一つだけの古道具たち。その時だけの運命の出会いに期待しましょう。

photo by 木暮伸也

古道具・熊川 下仁田町下仁田430-1  オープン日はInstagramで告知

レンガ倉庫が甦った熊川のまわりは、上信電鉄の線路に沿って倉庫が沢山集まっています。レコード店に生まれ変わったものや、現役で活躍中の倉庫もあり、それぞれ個性のある佇まいで外観や細部を眺めているだけでも楽しいです。

引き続き街をてくてく。軒先を飾るかわいらしい植木たちを眺めていたら、「寄っていくかい?」とおばあさんの声。予想外の嬉しい出会いに、店の奥にお呼ばれしてあずきバーでデザートタイムとなりました。

「高崎から?よく来たね~。」おばあさんオススメの絶景スポットの写真を見せてもらったり、今日見てきた菊の花の品評会のことを教えてもらったり、ほっこりとした午後のおしゃべりを楽しみました。

おばあちゃんの定位置の座布団がおしゃれ

川沿いの公園のほうへ、なだらかに下る街並みを進みます。下仁田に来るといつも何故だかホッとするのは、きっと街と山とがとっても近くに感じるから。すぐそこに見える御岳や川井山など、こんもりとした下仁田の山々に囲まれた穏やかな街は来る人をやさしく受け入れてくれます。

「最高」しか出てこない
ほたる山公園の天空ハンモック

さて、ローカル路線派にとっては健脚ぶりを発揮する場所がやってきました。今回のフォトトリップ随一の絶景は御岳の中腹にある『ほたる山公園』からの眺め。街中から川を渡り距離約1km・高低差約60mの道を登ります。

ほたる山公園 下仁田町吉崎213-1 公園は通年/BBQとキャンプは冬季休業

公園下の駐車場からすでにこの景色!こんもりやさしい下仁田の山々の向こうには、相変わらずカッコいい妙義の岩山です。 コンパクトできれいな公園にはバーベキューサイトとテントサイトが整備されていて、街中からちょっと足を伸ばせば絶景とアウトドアが満喫できます。

その中のひとつに柱に吊り下げ用ロープがついているサイトがあって、ハンモックをつなげられるようになっています。バーベキューセット(コンロ・鉄板など/300円)をレンタルすると一緒にハンモックも貸してもらえます。サイトが空いていればマイハンモックを持ってきて楽しんでも大丈夫だそうなので管理事務所のおじさんに一声かけてみてください。ところで、ハンモック単品の貸出もけっこうニーズがあると思うんです。これをお読みの関係者のかたがいましたら、ぜひそれもご検討ください!

道の駅で食材を仕入れて下仁田ねぎBBQも良さそう

ぽかぽか陽気のもとハンモックに横たわり絶景を見渡すと、まるで空に浮かぶ雲に乗っているかのような夢見心地でのお昼寝です。もう、「最高」という言葉しか出てきません。というか、言おうとしていないのに「ふぁぁ~最高~。」と自然と口から出てしまう自分がいました(笑)

切り取った最高の瞬間を見返して、思い出しては再び癒されるのがフォトトリップの良いところ。「今週もあと少し、休みの日はコーヒーと読みかけの本とハンモックを持ってまたあの公園に行ってみよう。」と、もうひと頑張りの背中を押してくれます。

日向ぼっこも絵になる
公園の一番高い展望台から

街と山が近くて、日常からすぐ近くのところに心潤う素晴らしい景色がある。すべての群馬の街に言えることですが、ここ下仁田はその中でも指折りの場所ではないでしょうか。そして続々とその魅力に気がつき始めて、下仁田に移り住んだり、お店を営んだり、折にふれて遊びに来たりという人が増えてきています。「天気も良いし、下仁田に行こう。」いつもの休日をさらに豊かにしてくれる下仁田へ、みなさんもぜひ足を運んでみてください。

【おまけ】道の駅で見つけたほっこり

妙義フォトトリップで紹介した上毛三山珈琲『みょうぎ』。すっきり『あかぎ』とまろやか『はるな』も道の駅に揃っています!

絵がかわいい『こんにゃくぱん』は、こんにゃくペーストが練りこまれたしっとりもっちりパン。

下仁田ねぎグッズも豊富。実は形の違いでダルマ系、西野牧系など特徴が出る下仁田ねぎ。かわいくブラザーズになったトートバッグの愛のある細かい描写にほっこり。

インパクト大!実物大?の巨大ねぎボールペン。ここぞという場面で使いたい。

photo by 武井

日本で最古の洋式牧場・神津牧場の乳製品も下仁田の自慢の品で、人気はかわいい缶入りバター。下仁田ねぎと椎茸をさっと炒め、酒と醤油で味付けしたら余熱でバターをからませて出来上がり。シンプルかつ旨味たっぷりの簡単おつまみが作れます。

recommend