桜並木と春の光を楽しむ、甘楽町・小幡フォトトリップ

市根井直規のプロフィール写真

市根井直規 yuzame, LLC.

Photo by市根井

インタビュー

美しい川の流れる、城下の町並み。ここ甘楽町・小幡は、鎌倉時代に活躍した豪族・小幡氏の拠点として栄えた場所です。

春になれば、道沿いに植えられた54本のソメイヨシノが一気に開花します。奥には山々も覗き、情緒あふれる景色を楽しみに毎年多くの人々が歩く道です。

「つぐひ」では過去に3度フォトトリップを行っていて、実は2020年春にこの場所の桜を撮り歩くことが計画されていました。しかしそのころは新型コロナウイルスが初めて日本で猛威を震い始めたタイミングで、たくさんの人々が往来する桜並木周辺の撮影は叶いませんでした。

2022年現在でも油断ならない状況が続いていますが、ワクチン接種も進み、感染症についての知識もある程度増えたところで、今回のフォトトリップを敢行することにしました。

この日は周辺スポットである日本庭園「楽山園」でも写真を撮っていますので、そちらも合わせてご紹介します。また別日の撮影ですが、2022年5月15日まで設置予定の「甘楽総合公園アンブレラスカイ」の写真もおまけとしてご覧ください。

小幡の石畳と桜並木

キラキラと日光を反射する用水路は、日本名水百選、疎水百選にも選ばれている「雄川堰(おがわぜき)」。車社会となった現代において、このように用水路が残ったままの町並みは珍しいのだそうです。

ちなみに今回は、カメラを縦に構えて縦構図での撮影を多めにしてみました。スマホの画面いっぱいに大きく表示できるため、雰囲気が大きく変わります。普段あまり縦で撮ることがない方もぜひ試してみてください。

桜の木の下にもぐりこんで広角レンズで撮るのも、花びらがダイナミックに写り面白いですね。

ピンクと白の中間、淡い花の色が青空に映えます。

影も桜の形になります。下を見下ろしても楽しい春の季節。

信号や標識、ミラーなどの交通系人工物との相性◎。こういった組み合わせは、不思議と色々な物語を想起させられます。有機←→無機ということだけでなく、それらが「人が見るためのもの」であるからかもしれません。公共物はみんなのものであり、誰のものでもないので、日常を感じさせます。

石畳を挟んで並ぶ建物には、歴史を感じざるをえません。並木を南方面に向かうと、過去つぐひでも取り上げた自然塾寺子屋および信州屋が見えてきます。この日は、信州屋のカフェ営業にたくさんのお客さんが訪れていました。今回は時間の関係でお邪魔できませんでしたが、信州屋の中から見る窓越しの桜並木も格別です。

【自然塾寺子屋を取材した記事はこちら】
西上州の里山に根づいた、「農」を中心に世界の人が行き交う輪。NPO法人「自然塾寺子屋」の物語

今度は桜の木の裏側に回り、縦で撮ってみました。同じ場所を写しても、撮り方を変えるだけで写真の印象が大きく変わりますね。

石畳の途中にある小幡八幡宮では、鳥居と桜のコラボレーションに出会うことができます。桜並木から神社をつなぐ道は自動車も通るので、十分に気をつけましょう。

小幡の桜並木

住所:群馬県甘楽郡甘楽町小幡1
(小幡八幡宮の住所。桜並木は県道197号沿いに南北に伸びています)

歩き疲れたら楽山園で一息

楽山園は、さきほどの小幡からほど近い、徒歩でも行ける距離にある日本庭園です。江戸時代初期につくられた小幡藩のお屋敷の庭で、国指定名勝にもなっています。入園料がありますが、大人300円、年間パスポート1000円と破格で、散歩や休憩をするのにもってこいな空間です。

また楽山園は、アーティストの藤井風さんの楽曲「まつり」のMVでロケ地のひとつとなったことで話題になりました。MV公開直後の週末はファンの若者がたくさん来園したらしいですが、平日の昼間などはそこまで来園数はなく、静かな時間が流れています。

ウメ、アカマツ、ヤマツツジ、ボタンなどさまざまな樹木が植えられており、季節によって様々な姿を見せてくれます。アップで撮影してみて、その色や形を観察してみてもよいかもしれません。

楽山園の桜はソメイヨシノではなくヤマザクラ。4月中旬に見頃を迎える、白くてかわいらしい花です。この日(2022年4月5日)にはあまり咲いていませんでしたが、すれ違いで満開になったようです。その写真はまたいずれ撮りに行きたいですね。

園内奥には、休憩所・お茶処の凌雲亭があります。江戸時代の地図によると、このあたりには実際に建物があったそうで、庭園および山々の借景を当時と同じように楽しむことができます。

お抹茶・季節で変わるお菓子のセットは400円。かなりお手頃価格です。店内、お庭のどちらでもいただけます。

大切に管理された日本庭園は、ところどころに造形の美しさを感じます。光と影を取り込み、移りゆく時間や四季の尊さを教えてくれる。グローバルな建物や道具に囲まれている現代、生活の中で「日本的なもの」を目にすることが少なくなったからこそ、楽山園は「あえて行きたい場所」になりつつあるのかもしれません。

楽山園

住所:群馬県甘楽郡甘楽町小幡648−2
観覧料:高校生以上 300円、中学生以下 無料
休園日:年末年始

甘楽総合公園のアンブレラスカイ

最後に、おまけとして別日に撮影した写真をご紹介します。

楽山園の裏手にある甘楽総合公園で、5月15日までの期間限定で「アンブレラスカイ」が設置されています。木々に囲まれた大きな公園で深呼吸しながら、カラフルな写真を撮りに出かけてみてください。

甘楽総合公園

住所:群馬県甘楽郡甘楽町小幡747-1
(Googleマップで「甘楽総合公園」を目指すと、別の駐車場に到着してしまいます。検索する際は「甘楽総合公園 駐車場」と入力することをオススメします)

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